芹:その緑麗しvv

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山の畑も、風菫の裏庭も・・・湿気が多いんです。

でもね・・・

そんな湿気をとても喜んでくれる植物があります。

【 芹:せり 】セリ科 セリ属

お正月頃、湿気のある裏庭のあちらこちらから
淡い緑の綺麗な新芽が出始める。
朝霜に濡れた草むらの中に手を突っ込むと
射すように冷たさが全身を駆け巡り、つい身震いをしてしまい
思わず手を引っ込めて、エプロンで手をぬぐう。
それでもまた手を草むらに突っ込んで
1本・・・1本・・・と芹の根元に爪を立ててちぎる。

お正月も三日目になると、お雑煮にも飽きられてしまうので
私は朝一番に芹を摘み取って、朝のお吸い物の具にする。

湯気の立ち上る味のついたお吸い物に、切った芹をいれると
独特な香りが尚一層鮮やかに感じる事が出来る。
あまり長時間煮てはいけない。
芹を入れて沸騰が鎮まり、しばらくしてまた沸騰しかけたら火を止める。
それで充分・・・。

今の季節、田に水を入れる頃には
芹もすっかり大きくなり、すき焼きに入れるのに丁度良く
二握りほど採取して、鳥なり牛なりと煮る。
ここでも煮すぎてはいけない。さっとくぐらす程度がシャッキリ美味い。

と、そんな事を書くと、芹だと思い込んで毒芹を摘み取ってしまうからご注意を。

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【 芹と毒芹の見分け方 】

1.根茎を引き抜き筍状の節が、あればドクゼリ
2.葉のにおいを嗅ぐ、青臭いにおいがして、セリのにおいがしない場合はドクゼリ
3.葉っぱの先端が尖っているのがドクゼリ

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芹は万葉集にも歌われている、日本古来の植物です。

葛城王が・・・

「あかねさす 昼は田賜(たた)びてぬばたまの 夜の暇(いとま)に 摘める芹子(せり)これ」

と、摘み取った芹にこの歌を添えて、薩妙観命婦(さつのみょうかんみょうぶ)に贈っているんです。

あかねさす・・・は、枕詞で、茜色(当時は朝日を連想した)で昼や日に掛かる言葉。

昼間は忙しく田を分ける仕事をし、夜の手すきにあなたへ芹を摘みましたよ。どうぞ味わって召し上がって下さい。

と言っているんです。で、貰った命婦がその歌に返歌をしています。

「丈夫(ますらを)と 思へるものを 大刀(たち)佩(は)きて かにはの田井(たい)に 世理(せり)ぞ摘みける」

あなたを立派な武士だと思っていましたが、大刀を腰におつけなって、田で世理などを採っておられたのですか。

なんと皮肉と言うか、胸に五寸釘を打ち込むと言うかね・・・。
今も昔も、女性は強かったのかも知れません。(笑)

ここで「チョット変」って思われませんでしたか?

セリ・・・芹、芹子、世理
同じ言葉で3種類の漢字がありますよね。
この違い、よく分かりません。

【 セリの名前の由来 】

1.一ヶ所で競り合って育つからセリと言う名前になった
2.迫るように生えるから<せまり>から<せり>となった
3.噛むと<セリセリ>と聞こえるから<セリ>

など、色々あります。
もしかして、男性と女性では書く文字が違っていたのでその辺りの違いかな?
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by fu-souka | 2008-04-16 23:58 | *キラリと雑学♪  

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