*ホームにて・・・
懐かしい記憶が 突然前触れもなく 訪れ
勝手に心の中を一杯にしてしまう
倉庫の中のように薄暗いホーム
北国行きのホームに新聞紙を広げて座り
大きな握り飯を頬張るおばあちゃんたち
お国訛りが まるで外国の言葉に聞こえる
手には 網に入れられた氷みかん5個と
塩付きのゆで卵
故郷を持たない今の私がそこにいた
私には故郷と呼べる場所がありません。
主人もそうです。
だから遠い記憶の中に存在する田舎の風景に
強い憧れを抱いています。
夏休みや冬休み
学校の友達は、両親の故郷へ行くのだってはしゃいでいたけど
私には行ける場所がなかった。
小さな頃の記憶の中に
父の故郷、東北の福島の田舎があり
一面のトウモロコシ畑と太陽の光を
私は今でもしっかり覚えていて
私の中の<故郷>の定位置に収まっています。
父の生家には肢体不自由な双子がいて
いつも囲炉裏の側で座って出迎えてくれました。
とても気の良い人たちで
私が行くと民謡を歌ってくれたんですよ。
それがまた上手いの。(笑)
呂律は回ってないんですが、雰囲気と言うか
なんとも言えない間合いって言うのか
それが大好きだったんですよ、私。
一人が歌って、もう一人が合いの手を入れる。
絶妙のタイミング。さすが双子だって思った。
二人とも早くに他界してしまって・・・。
今になって考えれば
やっと座っている状態で
きっと一日生きるのもやっとだったんだろうと思うのに
いつも行くと笑顔で声をかけてくれて
長旅で行ったことを気遣ってくれて・・・。
歌まで歌ってくれるって言うその気持ちが嬉しくてね。
父の故郷であって、私の故郷ではないので
知った人もいない、言葉も上手く通じない
まるで異国のような土地で
彼らの笑顔は言葉に表せない喜びでした。
言葉に出さなくても通じる気持ちってあるんですね。
前が一面のトウモロコシ畑だって言いましたよね。
その畑の中に入らせてもらったの。
そりゃも~嬉しくってね~。
都会育ちでしょ、畑の中で遊ぶなんて経験ないですからね。(笑)
畑に入り、抱えきれないほどのトウモロコシを捥いで帰ると
伯父たちが庭に火をくべて、大きな釜一杯にお湯を沸かしてくれて
茹でたて、もちろん、塩なんか必要ないくらいに甘いのを
お腹一杯食べたのが一等嬉しくて
それ以来、私の大好物は<トウモロコシ>と位置づけられた。
けれど、あれ以来、あんなに美味しいトウモロコシは食べていません。
主人が田舎を手に入れたのは
私の体の事もあるけれど
一番の理由は、息子たちに故郷を持たせてやりたかったのだと思う。
そして私も・・・。
現実、難しいこともあるけれど
なんとかやりながら
老後に向けて歩めたらと考えています。
ヒョンな事から懐かしい私の思いを長々と書いてしまいました。
吐き出せて少し楽になりました。(笑)
最後まで読んで下さりありがとうございます。
そんなこんなで、今の私がやっとココへ戻ってくる事が出来ました。
あのホーム・・・一体どこだったんでしょうね。
画像は、民俗博物館です。
勝手に心の中を一杯にしてしまう
倉庫の中のように薄暗いホーム
北国行きのホームに新聞紙を広げて座り
大きな握り飯を頬張るおばあちゃんたち
お国訛りが まるで外国の言葉に聞こえる
手には 網に入れられた氷みかん5個と
塩付きのゆで卵
故郷を持たない今の私がそこにいた
私には故郷と呼べる場所がありません。
主人もそうです。
だから遠い記憶の中に存在する田舎の風景に
強い憧れを抱いています。
夏休みや冬休み
学校の友達は、両親の故郷へ行くのだってはしゃいでいたけど
私には行ける場所がなかった。
小さな頃の記憶の中に
父の故郷、東北の福島の田舎があり
一面のトウモロコシ畑と太陽の光を
私は今でもしっかり覚えていて
私の中の<故郷>の定位置に収まっています。
父の生家には肢体不自由な双子がいて
いつも囲炉裏の側で座って出迎えてくれました。
とても気の良い人たちで
私が行くと民謡を歌ってくれたんですよ。
それがまた上手いの。(笑)
呂律は回ってないんですが、雰囲気と言うか
なんとも言えない間合いって言うのか
それが大好きだったんですよ、私。
一人が歌って、もう一人が合いの手を入れる。
絶妙のタイミング。さすが双子だって思った。
二人とも早くに他界してしまって・・・。
今になって考えれば
やっと座っている状態で
きっと一日生きるのもやっとだったんだろうと思うのに
いつも行くと笑顔で声をかけてくれて
長旅で行ったことを気遣ってくれて・・・。
歌まで歌ってくれるって言うその気持ちが嬉しくてね。
父の故郷であって、私の故郷ではないので
知った人もいない、言葉も上手く通じない
まるで異国のような土地で
彼らの笑顔は言葉に表せない喜びでした。
言葉に出さなくても通じる気持ちってあるんですね。
前が一面のトウモロコシ畑だって言いましたよね。
その畑の中に入らせてもらったの。
そりゃも~嬉しくってね~。
都会育ちでしょ、畑の中で遊ぶなんて経験ないですからね。(笑)
畑に入り、抱えきれないほどのトウモロコシを捥いで帰ると
伯父たちが庭に火をくべて、大きな釜一杯にお湯を沸かしてくれて
茹でたて、もちろん、塩なんか必要ないくらいに甘いのを
お腹一杯食べたのが一等嬉しくて
それ以来、私の大好物は<トウモロコシ>と位置づけられた。
けれど、あれ以来、あんなに美味しいトウモロコシは食べていません。
主人が田舎を手に入れたのは
私の体の事もあるけれど
一番の理由は、息子たちに故郷を持たせてやりたかったのだと思う。
そして私も・・・。
現実、難しいこともあるけれど
なんとかやりながら
老後に向けて歩めたらと考えています。
ヒョンな事から懐かしい私の思いを長々と書いてしまいました。
吐き出せて少し楽になりました。(笑)
最後まで読んで下さりありがとうございます。
そんなこんなで、今の私がやっとココへ戻ってくる事が出来ました。
あのホーム・・・一体どこだったんでしょうね。
画像は、民俗博物館です。
by fu-souka | 2008-07-14 11:42 | *風想花(日記)